世代を超えて、時代を超えて
―ある日、ある時、先輩と後輩―(第一回)
投稿日:2020年6月6日(土) 投稿者:京浜同窓会事務局
2020年6月 新型コロナウイルスの猛威は世界中に及び日本においても現時点では近未来を楽観しようがない混沌とした世情となっています。このような状況下で、わが京浜同窓会にできることは何でしょうか?医療現場を含め、政治、経済、社会における同窓生の活躍も是非共有してまいりたいですが、一方で、幅広い年代の同窓生が時間を超えて交わること(世代間交流)も同窓会の普遍的な役割ではないでしょうか。
今回、菅滋正さん(昭和39年卒)と植田佳明さん(平成18年卒)の二人に、先輩・後輩が語り合う素晴らしい会談を記事にしていただきました。4回にわたって掲載させていただきます。お二人からは、是非、現役高校生にも共有いただきたい、とのことですので、本記事をご家族ご親戚の皆様へもご紹介ください。また、是非感想もお寄せください。(事務局)
第一回は、先輩後輩のお二人の紹介を含めて、2013年の会談からスタートです。なお、文中敬称は省略させていただきます。
【自己紹介】
ドイツKarlsruheのrestaurantにおいて会食対談。2013年10月12日
2013年10月12日(土)、岡山朝日高校卒業年度が42年間と大きく異なる植田・菅の両名が、当時お互いが住んでいたドイツ(独)のボンとハレを離れて、南独のカールスルーエで世代を超えた同窓生の交流の形で会食をした。岡山朝日高校岡山同窓会HP記載の両名の記事からは、幅広いキャリアが読み取れるが、それを踏まえて在学生や幅広い同窓生世代に、どういうMessageを伝えていけるか、ということから始めたい。
大学院生、職を離れた者と両者で大きな違いはあるが、お互い高校時代に体験したさまざまなことが、どのように役に立って来たかを話していきたい。
主なテーマは、「日本の高校と大学での生活」「日本とドイツでの大学院やポスドク生活」「海外生活の知恵」「日本の深刻なポスドク問題」などについてである。
植田:植田佳明です。1987年生まれ、朝日高校は2006年に卒業しました。東京大学理科Ⅰ類に入学し、進学振り分けでは農学部に進みました。その後、東大大学院の農学生命科学研究科修士課程に進学し、イネの環境ストレス応答に関する研究を行いました。修士課程修了後の2012年4月に渡独し、現在、(独)ボン大学の博士課程2年目です。
菅:菅(すが)滋正です。1945年生まれ。昭和39年(1964年)に朝日高校を卒業し東大理科Ⅰ類を経て、工学部の物理工学科に進学し応用物理学科の大学院博士課程を修了し、直ちにドイツStuttgartにあるマックスプランク固体研究所で半導体の研究に従事。その後、東大助教授、阪大教授として教育研究に携わり日独共同研究を強力に推進。2009年退職後現在まで年の半分前後は独の研究所や国内のSPring-8で実験物理学の研究を継続。
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